もう何年も星を見ていない気がする。
星はおろか月さえも。
帰宅途中にふと夜空を見上げてみる。
見えない。
星も月も見えない。
夜でも明るい都心では、星、月をじっくり見ることは叶わないようだ。
ふと気付くと、「夜」という感覚は認識することが出来ている。
「朝」と「夜」、つまり「明」と「暗」という明確な括りの中で生活している自分がいることに気付く。
しかし、何かと忙しなく生きている私にとっては、ただ単に「明」と「暗」という区分けでしか片付けられなかった。
「夜」を感じること。
天文学に興味はないが、ここ最近は星と月に魅力を感じる。
じっくり見ることが出来ない星と月を愛おしく思う。
それでも光り続けている事実。
そしてその星のひとつに自分が生きているという事実。
そんな自分という人間があまりにもちっぽけに見える事実。
視野を広げてみて気付く事実。
こんな単純な事実を脳内で整理して物思いにふける。
そこから感じ取れるもの。答えは曖昧かもしれない。
でも、少しでもいいから、
「夜」を感じ取りたい。
ふと夜空を見上げてみる。
まだ星と月は見えない。。。