a farewell note by radiohots

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『CUE』高野寛~憧れとの邂逅~

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私と高野寛氏との出会いは、今から10年近く前にまで遡る。
当時、NHK教育にて放送されていた「土曜ソリトンSIDE-B」。
あらゆる物事をレコードのB面に見立て、B面の側面から考えていく番組(だったと思う。)。
この番組のMCを氏が担当していたのがきっかけ。
そのさわやかな佇まいもさることながら、物事に対する姿勢においても
大いに共感できた部分が多い。また、番組内で行なわれるセッションにおいては、
ジャンルの異なる多くの音楽家との素晴らしいコラボレーションを見せてくれた。
以来、私は氏の音源を聴くようになり、また、氏の音楽に取り組む姿勢はいつしか
私の目標となった。

長々とした前置きはさておき、今回はそんな高野寛(以下敬称略)の3rd『CUE』です。
このアルバムは、氏が尊敬してやまないトッド・ラングレンのプロデュースによるもの。
トッドの作品に触れた後感じたが、成る程確かに彼独特の空気感がアルバム全体を包み込んでいる。
とはいえ、作詞・作曲はすべて高野によるもの。彼のメロディセンスも相俟って、
アルバム全体が非常に統一感を持った仕上がりになっている。

「ベステンダンク」「虹の都へ」といったシングル群だけで彼を語るのは簡単だが、
アルバムに中にこそ彼の本質は存在する。この『CUE』は入門編にはうってつけ。
90年リリースとは思えない、古びないポップさで溢れている。

『CUE』高野寛

1.I・O・N(in japanglish)
2.虹の都へ
3.やがてふる
4.Eye to Eye
5.一喜一憂
6.DAN DAN
7.幻 
8.From Poltamba
9.人形峠で見た少年
10.友達について
11.大切な「物」
12. 化石の記憶
13.9の時代
14.October