a farewell note by radiohots

2019年10月にYahoo!ブログから移行しました。

『Six/Nine』BUCK-TICK~感謝したい~

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1995年発表の8th。
収録内容の問題により、一時回収騒動を巻き起こした問題作にして、
悪の華』、『狂った太陽』、『D・T・D』の暗黒三部作(ホントか?)
の集大成とも言える作品にして、過去最多(当時)の16曲を収録していながら、
トータルバランスでは抜群といった衝撃的作品。
もしかしたら、『十三階は月光』以前に於ける、隠れコンセプトアルバムという趣きが
色濃く出ていたのではなかろうか、と思わせる会心作。

個人的な話で申し訳ないが、今でこそB-Tファンを名乗っている私だが、
リアルタイムで聴き始めた音源は本作より。
というわけで、より思い入れも強く、また他作品を聴けば聴く程、本作の完成度の
高さが浮き彫りになる、ということも感じられた。

ドラマティック、シニカル、マゾヒスティック、エロティック…。
あらゆる要素が交錯していながらも、前述の通り、トータルバランスは、それまでの
作品の比では無い程群を抜いている。
B-Tの第一の到達点とも言えよう。

先行シングル「唄」、「鼓動」が幼くすら感じてしまう濃密な楽曲群、
是非堪能していただきたい。
終局を迎えた時点で差し込む僅かな光明。彼らはまた新たなステップを登り始める…。

私のお気に入りは、「限りなく鼠」(意外?)。
当初は聴き流し甚だしかったが、年を経るにつれ、この楽曲の持つ
とてつもないオーラを感じてしまった。近年のライブでも演奏されている。

『Six/Nine』BUCK-TICK
01.Loop
02.love letter
03.君のヴァニラ
04.鼓動
05.限りなく鼠
06.楽園(祈り 希い)
07.細い線
08.Somewhere Nowhere
09.相変わらずの「アレ」のカタマリが
     のさばる反吐の底の吹き溜まり
10.デタラメ野郎
11.密室
12.Kick(大地を蹴る男)
13.愛しのロック・スター
14.唄
15.見えない物を見ようとする誤解 
              全て誤解だ
16.Loop MARK II


※「限りなく鼠」について、別枠で論じてますので(駄文ですが)機会があれば是非。
http://park.zero.ad.jp/far-east/nyuukon_01.htm